2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

必読の「妖怪論」

糸井重里監修『言いまつがい』(新潮文庫) 2005.4.1発行。2004年2月に東京糸井重里事務所より刊行。単行本がかなり売れたので、ご存じのかたも多いはず。投稿によって集まった「言いまつがい」*1がたくさん。文庫版解説(「あなたの中のあなたの仕事を知る…

今日(これを書いている時点)は四月一日だったのですね。さきほど、ある先輩からかなり衝撃的な内容のメールが届いたので面くらっておりましたら、二通めに「四月一日でーす」。 見事にやられてしまいました。私は、エイプリルフールによく騙されます(笑)…

興味津津の「茶飲み話」

最近購った本(刷り数のないものは「初刷」や「初版第1刷」) 杉本つとむ『にっぽん語―創造と探求の歴史』(現代教養文庫,1970)300円 杉本つとむ『日本語再発見』(現代教養文庫,1978改訂版2刷)200円 高田宏『言葉の海へ』(新潮文庫,1984)190円 志多…

気になるニュース

。元・漢字マニアとしては、やはり気になる記事なのだ。

きのう、ネット書肆『書虫』より本が届きました。四冊。残りの一冊は、後日発送とのこと。届いたものもふくめて、ひさびさに本を味読しております。 忙しい(と自分がおもっている)ときほど、かえって読書がはかどるのではないか、とおもっておりました。し…

遊ぶものは神である。神のみが、遊ぶことができた。遊は絶対の自由と、ゆたかな創造の世界である。それは神の世界に外ならない。この神の世界にかかわるとき、人もともに遊ぶことができた。神とともにというよりも、神によりてというべきかも知れない。祝祭…

ストーリーを陵駕した殺陣

『雄呂血(おろち)』(1925,阪東妻三郎プロダクション) 監督:二川文太郎、総指揮:牧野省三、助監督:村田正雄・宇沢芳幽貴、脚本・原作:寿々喜多呂九平、撮影:石野誠三、字幕(タイトル):坂本美根夫、主な配役:阪東妻三郎(久利富平三郎)、関操(…

「あんた、よくひとりで走っとったでしょう。やめないで、ずーっと走ってれば良かったとに」(村上) 「なして」(城野) 「べつに…。理由はないけど」(村上) 大屋龍二 石井聰亙*1『高校大パニック』(1978,日活)より。 *1:ただしこれは、石井による23分…

バンツマよ、再び

気になる新刊は数あれど 福井重雅『漢代儒教の史的研究』(汲古書院) 斎藤たま『落し紙以前』(論創社) 渡邊一民『中島敦論』(みすず書房) 田畑暁生『メディア・シンドロームと夢野久作の世界』(NTT出版) 堀切直人『浅草 江戸明治篇』(右文書院) 井…

「愛・地球博」が開幕。 W杯アジア最終予選、日本はイランに敗れる(一対二)。残念。

購った本や気になった本

『日本近現代文学とわたし』(id:samsa01)に影響をうけて、町田康『告白』(中央公論新社)を購入してきました。『讀賣新聞(夕刊)』に連載されていたもの。町田氏の小説を読むのは、これがはじめてです。讀賣新聞は毎日読んでいましたが、『告白』は挿画…

一つの作品が不朽の作として止まるための必要条件は、さまざまな美点や長所を豊かに具備していて、そのすべてを理解し評価する人が容易に見あたらないのではあるけれども、いつも人ごとに作品の一つの美点を認めて敬意をはらうということである。 ショーペン…

大正期の「大事件」

金子務『アインシュタイン・ショック(Ⅰ) 大正日本を揺がせた四十三日間』(岩波現代文庫) 2005.2.16第一刷。単行本は、1981年河出書房新社より刊行(新装版は1991年)。ただし一部は、『アインシュタインはなぜアインシュタインになったか』(平凡社,199…

昨日、丹下健三さんが死去。享年九十一。 昨日、阪田寛夫さんが死去。行年七十九。 「JOAK、JOAK、こちらは東京放送局であります」―から八十年。 一九二五年(大正十四年)三月二十二日の朝九時三十分。東京・芝浦の仮放送所から、日本のラジオ第一声が流れ…

雑駁な事がら

小沼丹の全集(全四巻)を出したから、小沼丹『風光る丘』が刊行されています。「作品集・全集に未収録の幻の長篇、四十年ぶりの復刊」などと書かれると、読みたくてたまらなくなります。しかし、新刊ではちょっと買えそうにない(無理をすれば買えないこと…

あらゆるドラマは破綻をはらんでいる。それはなぜか。ドラマはつねに未知の世界を目ざしているからだ。破綻のない安全なドラマは人間が踊っているだけだ。 新藤兼人『シナリオ人生』*1(2004)より。 *1:岩波新書。「あとがき」の末尾の部分です。このあとが…

梅園竜子という女優

『乙女ごゝろ三人姉妹』(1935,P.C.L映畫製作所) 演出・脚本:成瀬巳喜男、撮影:鈴木博、主題歌(作詞):佐藤惣之助、サトウハチロー、音樂:P.C.L管絃樂團、原作:川端康成『淺草の姉妹』、主な配役:細川ちか子(おれん)、堤眞佐子(お染)、梅園竜子…

福岡市西方沖を中心とする、M7.0の大地震が発生。一人死亡。負傷者は七百人超。 マラッカ海峡で拉致された、「韋駄天」の三人が解放されました。 「地下鉄サリン事件」から今日でちょうど十年。

クマさんと愉快な仲間たち

このまえ、ひさびさに*1をのぞいたら、欲しい本がたくさん出ていて困りました。すこし迷いましたが、今日、辞書一冊、学術誌一冊、専門書三冊(計五冊)を注文。いずれも、昨年末か今年に入ってから出版されたものです。いかがわしい「におい」のする出版社…

私は車から降りた。頭の上には星空が見えた。(中略)星があった。無数の星があった。ばからしかった。叫びだしたいぐらいばからしかった。だが、そのばからしさには敵意があった。早く夜が明け、太陽が昇ってほしかった。 ジョルジュ・バタイユ 伊東守男訳…

気になる新刊

飯倉洋一『秋成考』(翰林書房) 立川談四楼『大書評芸』*1(ポプラ社) 渡辺信一郎『江戸の閨房術』(新潮選書) 『本の街神保町古書店案内』(ピエ・ブックス) 稲川明雄『龍(りょう)の如く 出版王 大橋佐平の生涯』(博文館新社) 持田晃『東京 いつか…

私は立志伝の精神を説こうとは思わないが、社会がすでに学歴の有無にそれだけの評価をつけたら、その落差だけの闘志は持ちたいと思う。 松本清張「学歴の克服」*1(1958)より。 *1:松本清張『私のものの見方 考え方―私の人生観』(学陽書房人物文庫,1998)…

成瀬巳喜男生誕百年

成瀬映画が大好きです。もっとも好きとはいっても、フィルムの現存する作品のうち、三十一本しか観たことがありません*1。つまり半数にも満たない。まだまだ「入門者」にすぎないわけです。それを承知のうえで私なりのベスト10を択ぶとすれば、 『石中先生行…

してみれば言論の自由とは、大ぜいと同じことを言う自由である。大ぜいが罵るとき、共に罵る自由、罵らないものをうながして罵る自由、うながしてもきかなければ、きかないものを「村八分」にする自由である。 山本夏彦『毒言独語』(1971)より。

ブログをはじめてから、素敵な方々との出会いがあります。そういった先達の見よう見まねで、日記を書いている積りなのですが*1、肯綮に中った文章をまったく書けないのが現在の悩みのタネです。どうしても、ダラダラ……となってしまう(分量が多いわりには、…

虚実皮膜の間

『コミック雑誌なんかいらない!』(1986,ニュー・センチュリー・プロデューサーズ) 監督:滝田洋二郎、製作:多賀英典・内野二郎・岡田裕、プロデューサー:海野義幸、脚本:内田裕也・高木功、撮影:志賀葉一、音楽:大野克夫、主な配役:内田裕也(キナ…

購った新刊の話

で、小学館文庫版『猿猴 川に死す』にふれましたが、ようやく今日、平凡社ライブラリー版を確認することができました。『天国地獄』を採録していた*1ので、立読みしました。たしかに、小学館文庫版が採録しない気持も分るけれど、わざわざ掲載を見合せること…

「俺がバンドボーイだった頃、今にエルヴィスのようになろう! と思った。俺が1ステージに1曲歌えるようになったころ、チャック・ベリーのようになろうと思った。初めて自分のバンドを持った時、ジョン・レノンのようになろうと思った。ウッド・ストックが…

島根県議会で、「竹島の日」条例可決。

まれに見る傑作大作映画

『新幹線大爆破』(1975,東映) 監督:佐藤純彌、脚本:小野竜之助・佐藤純彌、原案:加藤阿礼、撮影:飯村雅彦、音楽:青山八郎、照明:川崎保之丞、主な配役:高倉健(沖田哲男)、山本圭(古賀勝)、織田あきら(大城浩)、郷硏治(藤尾信次)、宇津宮雅…