2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧

秀子の車掌さん

晴れ。 福知山線の事故。病院でひとり亡くなったので、犠牲者がついに百七人になったそうです。 午後、むしょうに映画を観たくなってきたので、なにか短いものをとおもって、成瀬巳喜男『秀子の車掌さん』(1941,南旺映画)を観ました。以前から観たかった…

「東洋一」はカッコ悪いか?

晴れ。気温が三十度をこえたところもあると聞いて驚きました。 風邪が治ったとおもったら、また喉が(やたらと)痛くなってきたので、大学へは行かないことにしました。明日は朝から出掛けなければならないので。 昼前にアマゾンから文庫が二冊届く。午後、…

古本屋めぐりを追体験

晴れ。 研究室の「O文庫」(通称)に、鹿島萬兵衛『江戸の夕栄』(中公文庫,1977)があったので、(こっそり)頂きました。嬉しい。これで、来月の中公文庫ビブリオ発売まで待たずにすみます。 角田光代・岡崎武志『古本道場』(ポプラ社)読了。めでたく…

弱り目に祟り目

きのうの事故で福知山線は復旧のめどがたたず、阪急などが振替輸送をやっているようです。 昼前に大学へ。K書店で、佐竹秀雄+佐竹久仁子『ことばの表記の教科書』(ベレ出版)など三冊を購いました。また、ある先生から神田喜一郎『敦煌學五十年』(筑摩叢…

惨事が…

晴れ。予報では雨でしたが、これを書いている時点(午前十時半頃)では晴れ。 朝、大事故が起ったことをニュースで知りました*1。JR福知山線(宝塚線)の塚口―尼崎間の踏切附近で、上り快速電車(207系,7両編成)が脱線・一部が大破しました。先頭車両は…

渡された場面

晴れ。 朝から、異體字字典を見ておりましたら*1、例のごとく「ハマッて」しまい、気がつけば一時間半も経っていたのでした。あぶないあぶない*2。拙ブログをご覧になっている方のなかに、「漢字マニア」がいらっしゃるのかどうかは分りませんが*3、漢字に興…

久しぶりで京都へ

晴れ。午前中に家を出ました。京都で開かれる学会に参加するためです。 三箇月ぶりの京都行です。 待合わせ場所への到着が早すぎたので、S書店でしばし立読みしておりました。 中公文庫の新刊コーナーに平積みされていた、松本清張『黒い手帖』(中公文庫)…

田中慶太郎

いま、川瀬一馬『随筆 蝸牛』(中公文庫)の気になるところを再読しています*1。「不朽なり蘇峰の蔵書―無言で語る10万余冊、成簣堂文庫を再整理」「麒麟(キリン)森さん―森銑三兄追憶」「文求堂田中慶太郎さん」「ことば橄欖欄」「六度マルセル・マルソー…

ダンボールに本を

これを書いている途中で、訃音をききました。二十日に丹羽文雄さんが亡くなったそうです。享年百。 この日は*1晴れ。昼間は暑いくらいです。 昼過ぎに大学へ。 劉中富(2004)「《干禄字書》正字的性質及其来源」を読む。一昨年の「古籍整理研究学刊」に掲載…

寝床の携帯電話から

この二日間、アルバイトのほかは、家でずっと演習準備に勤しんでいました。もっとも、「ずっと」というのはやや大袈裟で、息抜きに本を読むなどしていました。『幻想と怪奇』(ハヤカワ文庫NV)の二冊目「宇宙怪獣現わる」ほか三冊読了。印象的だったのは、…

三島由紀夫・没後三十五年

曇り。 きょうは昼から夕刻まで学会がありました。私のやっていることに直接関わりのあるものではないのですが、非常に興味のふかい内容でした。詳しく書くことは控えます。懇親会は、諸事情により辞す。 【気になる新刊】 ビートたけしほか『60年代「燃え…

ヴンダー・カラヤン、最後の演奏

晴れ。 所用あって、今日は大学に行けませんでした。 『國文學』(學燈社)の最新号(五月号)が「日本語の最前線」という特集を組んでいることはまえに書きました。その論考について、すこし書きます。 小柳智一「上代語―解釈と文法の研究」*1。「〜ずは」…

桜の樹の下には…

晴れ。 朝から大学。K君と大学を出たのが五時半ころ。 桜が散っていく。桜の散りゆくさまは、なんだか寂しいものです。 この季節になると、私はきまって坂口安吾『桜の森の満開の下』*1を読むことにしています。 特に心にのこっているのは、次の一節。 桜の…

「漢字的」

曇り時々晴れ。「桜の通り抜け」がはじまりました。 昼過ぎから夕方まで研究室。帰途F書店で、多川精一『焼跡のグラフィズム』(平凡社新書)を購いました。「あとがき」によれば「(グラフィズム?)三部作」の二作めなのだそうですが、第一作の『戦争のグ…

ヒンケル語は笑う

朝から雨。昼過ぎに大学へ。 F書店で、江戸川乱歩『化人幻戯(けにんげんぎ)』(光文社文庫)ISBN:4334738664。まえに書きましたが、いちばん好きな乱歩の長篇です。三度読みました。ポプラ社少年探偵シリーズ版『化人幻戯』(題名は『白い羽根の謎』*1)…

拝啓 野村芳太郎様

曇り。やや寒し。 昼過ぎに家を出て大学へ。書籍部が全点一割引セールをやっていたことをおもい出し、古今亭志ん生 小島貞二編『志ん生人情ばなし』(ちくま文庫)を購う。 研究室で、ある先生から、白藤禮幸「安澄撰『中論疏記』所引の「玉篇」について」と…

「恐妻家」

朝、成瀬巳喜男『女優と詩人』(1935,P.C.L)を再鑑賞した。成瀬のトーキー第二作で、いわゆる「恐妻」映画。原作は、中野實の舞台劇「女優と詩人」。人物造形がおもしろい。売れない童謡作家・二ツ木月風(宇留木浩)と、その妻で売れっ子女優の千絵子(千…

えんがちょの話など

きょうも天気がよい。 嵐山光三郎『日本百名町』読了。「都市だろうが地方だろうが、生きている町で暮らしたい」(p.197)。そのとおりだ、とおもう。「遠きにありて思ふ」熊本市某町のことや、以前(十五、六年前)住んでいた名古屋市某町の街並みをおもい…

シナリオを三冊

天気が良い。昼過ぎに大学へ。今年度最初の授業である。 授業後、某先生から、邦画の台本(ガリ版刷り)を三冊いただく。たいへん嬉しい。清水宏『桃の花の咲く下で』(1951)、並木鏡太郎『魚河岸帝國』(1952)など。いずれも新東宝の作品だが未見。特に『…

留守番の一日

夜半から風が強い。昼間になっても、ときおり強い風が吹く。 きょうは、家で留守番をしている。なんとなく気分が晴れないので、なにか音楽を聴こうとおもって、サー・サイモン・ラトル*1&バーミンガム市響 マーラー『交響曲第四番 ト長調』(東芝EMI)をか…

『小銃』が気になって。

朝、衛星劇場の『見事な娘』(1956)を録画し忘れたことに気づき、しまったとおもう。再放送日は、十四日と二十五日。忘れないようにしなければ。源氏鶏太の原作(講談社文庫版)は未読というか、積読状態にある。先月、ブックオフで拾ったものだ。 アマゾン…

「蟲、蟲、蟲…」

今日は、ガイダンスと飲み会がありました。いま、ちょっとお酒が入っているので、あるいは支離滅裂なところがあるかもしれません。ご寛恕を請う次第です。 朝、内田百輭『冥途』を再読。集英社版全集所収。私の好きな掌編。「新小説」(大正十年一月号)に発…

今日から日記形式で

晴れて寒し。昼前に家を出て、K書店で二十分ほど立読み。 研究室に行くまえに書籍部に寄る。やはり我慢できずに、小林信彦『東京散歩 昭和幻想』(光文社知恵の森文庫)を購う。増刷されている。以前、ここで「買わなくてもいいか」などと言っていたのに買…

あゝ思ひ出の懷かしさよ。

水上瀧太郎『山の手の子』 集英社版『日本文学全集87 名作集(二)』所収。 水上瀧太郎の処女作です。明治四十四(1911)年、『三田文学』に発表。「山の手の子」と「町っ子」が対照的に描かれています。なぜ夏は行ってしまうのか。淡い恋の思い出。なんと…

青春のセンチメンタリズム

『青春の殺人者』(1976,今村プロ=綜映社=ATG) 監督:長谷川和彦、製作:今村昌平・大塚和、助監督:石山昭信、企画:多賀祥介、脚本:田村孟、原作:中上健次『蛇淫』*1、撮影:鈴木達夫、音楽:ゴダイゴ、主な配役:水谷豊(斉木順)、内田良平(父)…

ローマ法王、ヨハネ・パウロ二世が死去。

再話ふう掌篇の愉しみ

森銑三『新編 物いう小箱』(講談社文芸文庫) 2005.3.10第一刷。 『唐宋(代)伝奇集』とか『聊齋志異』とかいった類の「怪異譚」が好きです(そのほとんどは、岩波文庫の抄録版で読んでいます。国内のものでは、たとえば『耳嚢』)。いずれも「再話風」の…

美人爲黄土 況乃粉黛假 (美人も黄土と爲る、況や乃ち粉黛の假なるをや) 杜甫「玉華宮」(至徳二載=757)より。

時をかけるパロディ映画

きのう観た映画です。 『お笑ひ週間 笑ふ宝船』(1946,松竹) 演出:梅川忠、撮影:亀山松太郎、音楽:浅井擧曄、美術:五所福之助、主な配役:坊屋三郎(密航者、弥次郎兵衛)、横尾泥海男(密航者、喜多八)、河村黎吉(船長)、坂本武(事務長)、橘薫、…

いやー、今日はたくさん騙されました。すこし信じてしまった『大漢和』CD-ROM化計画とか、TSUTAYAが開始する「新サービス」とか(後者は明らかなウソだとわかったけれど)。 ペイオフ全面解禁。 『平成の大合併』。四十四市町村が誕生。 「個人情報保護法」…