2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

キャロルのことば遊び

このところ散財ぎみですし、レポートをいくつかかかえているので、今日はおとなしくしておこう。そう決意し、八月十日までに仕上げなければならないレポートの関連論文を二、三本読んでいたら、なんだか疲れました。 保阪正康『あの戦争は何だったのか―大人…

字体の変更

集中講義終了。 昨日も飲み会。二次会の途中まで参加。 書籍部でバンドルフェアがやっていたので、清岡卓行編『金子光晴詩集』(岩波文庫・緑帯)、清水勲編『岡本一平漫画漫文集』(岩波文庫・青帯)など三冊を買いました。私が買ったものは、いずれも「夏…

文学部唯野教授

昨日は某先生の歓迎会があり、二次会まで参加したので、帰ってから「はてな」を更新する気力がありませんでした。 ひさしぶりに七時間ほど寝たので、今日はすこぶる体調が良い。 さて昨日、ある先生と、筒井康隆について少しお話しする機会があったのですが…

八月十五日の神話

昨日から、集中講義に出席しています。 集中講義期間中は、帰ってからひと息つくと、どっと疲れが出る。 朝、飯塚訓『墜落現場 遺された人たち―御巣鷹山、日航機123便の真実』(講談社+α文庫)を購う。『墜落遺体』*1の続篇的内容の本。単行本が出たときは…

喜劇・男は愛嬌

『中国文化叢書1 言語』(大修館書店)再読。特に、第Ⅱ部「文法論」の、牛島徳次「文法研究の略史」「古典語の語法」あたり。 午後、森崎東『喜劇・男は愛嬌』(1970,松竹)を観る。『喜劇・女は度胸』(1969,松竹)*1の姉妹篇。前者は森崎氏の監督第三作…

海野十三敗戦日記

午前中に、所用あって出かける。 帰途、Kに立寄る。荒俣宏『妖怪大戦争』が、もう文庫化(角川文庫)されている。さすが角川書店。単行本(あるいは新書)発売後、四箇月〜六箇月で文庫化されたものに、宝島社文庫という例がありますが、発売から二箇月で「…

父の本棚

先輩のご発表と審査を拝聴。 その後、飲み会も兼ねたパーティ。二次会後、帰る。 火野葦平『糞尿譚』を読み始めました。『火野葦平・田村泰次郎集』(集英社,1969)所収。集英社版「日本文学全集」*1の一冊。改行がほとんどない小説です。 集英社版「日本文…

糞尿譚

昼食後に書籍部へ行くと、円満字二郎『人名用漢字の戦後史』(岩波新書)があったので買う*1。ついでに、田原編『谷川俊太郎詩選集2』(集英社文庫)を買う。そういえば高校生のころ、『コカコーラ・レッスン』に影響をうけて詩を書いていたK君という友人…

影の車

書籍部で岩波書店フェアがやっている。全品十五パーセント引き。 今日は、村井弦斎『食道楽(上)』(岩波文庫)を買う。毎年、岩波書店フェア期間中は、岩波文庫を数冊買うことにしています。特に「今月の重版再開」「(春夏秋冬の)一括重版」ものを買うこ…

風流深川唄

演習発表。 消化不良の論文を読み終えたら、ご教示いただいた論文に取り掛かるとしよう。 竹中労『完本 美空ひばり』(ちくま文庫)については、このまえ書きましたが、「〔付録〕竹中労がえらぶ・ひばり映画ベスト10」という巻末リストに、山村聰『風流深…

日経の記事

『日本経済新聞』の、経済とは関係のない記事が、私にとっては面白い。 わけても楽しみにしているのが、「SUNDAY NIKKEI α」。「読書」とか「セカンドステージ」とか「詩歌・教養」とか「サイエンス」とか「ファミリー経済」とかで特集が組まれ、これが知見…

完本 美空ひばり

この前すこし触れた、「i feel(夏号)」がネットで読めるようになりました。柳瀬尚紀さんと桐谷エリザベスさんの対談がおもしろい。アメリカ人は日本人ほど電子辞書に馴染んでいないとか、柳瀬さんが『フィネガンズ・ウェイク』を翻訳するときに古書店を儲…

去年の古本まつりの話

ジュンク堂書店日記とか書物蔵(しょもつぐら):「図書館現象」なんでも!とかで言及されている「下鴨納涼古本まつり」。去年、私は八月十一日(初日)に行きました。今年も余裕があれば、京都駅前から市バスに乗って「糺の森」へ、というルートで行く積り…

お言葉ですが…

午前中に家を出て、紀伊國屋で二十分ほど立読み。 「i feel(読書風景)」夏号の特集は、辞典の楽しみ方とかで、やはり柳瀬尚紀さんが載っている。いずれ、オンラインマガジンで読めるようになるでしょう。そのときにでも、ゆっくり読むとしよう。 新刊単行…

浪人吹雪

ときどき雨ふる。 昼ころ家を出て、O書店に寄ると、文庫棚に獅子文六『父の乳』(新潮文庫)があったので迷わず買う。500円。かつて買い逃して、後悔したことがあるのです。そのときは確か1000円だった。 四限目の授業に出席し、研究室に戻ってくると、O文…

もしいまだ発見されざる美質がわたしのなかにあるとすれば、もしわたしが不当にも希求しているわけではない真の名声を、小さいながら高尚で寡黙な世界において獲得するようなことがあるとすれば、もしまた、なさずに放置しておくより、どちらかといえば、な…

姿三四郎を読む

演習準備。 夜はアルバイト。 富田常雄『姿三四郎』(新潮文庫)を読み始めたのですが、いやあ、面白いのなんのって。 あとから気づいたのですが、私が買った『姿三四郎』は、(上)(中)(下)三分冊ではなく、(一)(二)(三)の三分冊で、どうもこれは…

最後の文字講話

京都へ行ってきました。 白川静先生最後の文字講話。足かけ七年になる講話*1も、今日で最終回です。 会場で、図版資料のほかに、『風の旅人』13号を頂く。巻頭の白川先生のエッセイ、日高敏隆さんの「環世界」、保坂和志さんの「“想像力”の危機」、川本三郎…

君は○○を見たか

午後七時ころ大学を出る。 帰途、高峰秀子『にんげん住所録』(文春文庫)を購う。今月の文春文庫には、高島俊男さんの『イチレツランパン破裂して』も入っていますが、これは今度買うとしよう。 本棚の奥から、高部雨市*1『君は小人プロレスを見たか』(幻…

奇怪な動物たち

ジョン・アシュトン 高橋宣勝訳『奇怪動物百科』(ハヤカワ文庫)を読みました。 アシュトンは「はしがき」で、「過去の作者のことばを現代風になおし、それによって原著の名誉を奪ってしまうというのが大流行であるが、それよりも、過去の作者にそのまま語…

帰ってきた

ときどき小雨ふる。 小谷野敦『帰ってきたもてない男―女性嫌悪を超えて』(ちくま新書)読了。 小谷野氏の本は、いつもながら、たくさんの話題を提供してくれます。そういう意味で、私がいちばん面白く読んだのは第八章「『女性嫌悪』を超えて」、次いで第四…

茶碗の中

志村有弘『新編 百物語』(河出文庫)に、「茶碗の中の顔」という話が収めてあります(第九十九話)。神谷養勇軒『新著聞集』第十の一篇であるということを、実は今まで知らずにいたのですが、これは、小林正樹によって映画化されたことがあります。 正確に…

誤植

「徳川『無』声」という誤植の例は枚挙に遑がないという話。 夢声の名前は風化する一方で、ぼくにはどうにもこうにも止められない。NHKのスタッフが、将軍様と勘違いしたことは笑い話にもなる。悲しいのは、徳川無声という誤植だ。世田谷文学館の機関誌が無…

古書市

雨。 OMMの古書市に行ってきました。 まず会場に入り、どこから手をつけようかと迷いましたが、とりあえず入口附近の「悠南書房・キトラ文庫」を覗く。欲しいものが沢山あったけれど、ここは我慢。「げんせん舘・百済書房」で映画関係の本を立読みする。たと…

楽天夫人

雨。 午前、散髪。 床屋の附近にあるレコード店がセールをやっていて、EMIレーベルの輸入版を中心に販売していました。一枚590円(二枚で890円)とか一枚790円とか、四枚組で990円とか。この「四枚組で990円」というのは、ドイツの新興レーベル「クアドロマ…

牛の首

終日雨。 今日から、天満橋で「OMM古書ブックフェア」がやっているのですが(三日まで)、所用あって行けず。研究室の先輩や同輩は、授業が終るといそいそと出掛けてゆきました。ああ羨ましい。 さて今日は、「牛の首」について、ちょっと書きます。 東雅夫…