2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

日記から(6)

帰阪の日。快晴。今日も早く起きる。 また、仕事前の叔母に、上通まで連れていってもらう。開店したばかりの舒文堂に入って、気になっていた本をついに購入。 ・玄洋社社史編纂會『玄洋社社史』(玄洋社)3000円 ネットで調べてみると、昭和四十一年や平成四…

日記から(5)

今日も早く起きる。 森銑三『明治人物閑話』を読む。「森鷗外の『百物語』」がたいへん面白い。石光真清評も収めてあることに気づく。同郷の人。これも、何かの縁なのだろうか。 昨日ほどではないが、まだ喉が痛いので、トローチをなめる。 「生活ほっとモー…

日記から(4)

起床後、体温を計ると36.3度。しかし、体調はすこぶる良い。栄養ドリンクで滋養補給。 昼過ぎ、叔母が上通の手前まで連れて行ってくれる。父母と私の三人で、広町の「山本屋」に入る。曽祖父行きつけの店だったとか。重ねそばを注文。大阪とは違い、店員…

日記から(3)

珍しく午前五時半ころに起床。 体温をはかってみると、36.1度。昼過ぎには、35.6度になる。熱は引いたようだが、体が痛い。向井敏『傑作の条件』(文春文庫)を読む。 今日は、父方の伯父、伯母、叔母、従兄たちとの会合(食事会)があった。なんと…

日記から(2)

日がな一日、病臥。 目を覚ますと体の節々が痛い。体がばらばらになったような感覚。父母は墓参りに行った。私も墓参する積りだったのだが、体がいうことをきかない。体温は36.9度→37.9度→37.6度→38.0度と推移。なかなか熱が引かない。 従弟…

日記から(1)

晴れ。 父と午後六時五分発の飛行機に乗る。盆がとうに過ぎているためか、空席が目立つ。 離陸後の窓外、眼下に広がる雲海が美しい。 ポケットに入れて機内に持ち込んだ、読み止しの『姿三四郎(二)』。矢野正五郎が、五高の校長に赴任するため熊本へ向かう…

徴用中のこと

二十二日から二十四日までの日記を更新。 大学からの帰途、Kに寄って、井伏鱒二『徴用中のこと』(中公文庫)を購う。厳密な校訂が附いています。九年前に単行本として刊行されていますが(講談社刊)、初の文庫化作品だそうです。このところ、BIBLIO以外の…

最終日

最終日は広島県。三日間のうちで、いちばん天気のよい日。 バスで尾道へ。文学のこみちを歩いて、千光寺参り。「おのみち文学の館(文学記念室・志賀直哉旧居・中村憲吉旧居)」にも行く。とくに「文学記念室」には、林芙美子の写真や遺品が多数展示してあっ…

第二日目

二日目も岡山県。 朝、奥津温泉を出て、後楽園へ。その後、倉敷美観地区に向かう。大原美術館には立寄れませんでしたが、甲骨文展が開催されていたらしい。某先生がのちに教えて下さいました。 先輩や同輩と、本通りの商店街を抜けて「浜吉ままかり亭」へ。…

旅行第一日目

旅行一日目は岡山県。 バスで美作へ向かう。車中で小津安二郎の『東京物語』を観る。途中から観たものも合わせれば五回目の鑑賞ということになります。カットされている部分がいくつかあって、最後に高橋豊子がふたたび登場するシーンもカットされていたので…

あの時君は若かった

1985年。それは、ある人にとっては「プラザ合意」の年や「科学万博―つくば’85」の年でありましょう。またある人にとっては、「阪神タイガース優勝」の年や「ファミリーコンピュータ発売」の年でありましょう。 私にとって、それは紛れもなく「日航ジャンボ機…

上天気。ときおり風がふくので気持が良い。 所用あって出る。午後、散髪。Kに寄って本を一冊購う。 倉島長正『正しい日本語101』(PHP文庫)、佐竹昭広『萬葉集抜書』(岩波現代文庫)再読。塩澤実信『雑誌記者 池島信平』(文春文庫)など読了。その他…

橋本忍の本

図書館で、本を七冊借りてくる。 今日はひさびさにKに寄り、村井淳志『脚本家・橋本忍の世界』(集英社新書)を購う。「新・読前読後」の評、特に「自らの嗜好と研究実践の幸福な結合の結果生まれたのが本書なのだ」という一文に強くひかれて衝動買い。本書…

遠い雲

レポート二つ。 気分転換に映画を観る。木下惠介『遠い雲』(1955,松竹大船)。 脚本は木下恵介と松山善三(高峰秀子の夫)。製作は、小津安二郎『風の中の牝鶏』(1948)や木下惠介『野菊の如き君なりき』(1955)の久保光三。 なかなかしゃれたスタッフロ…

『映画評論』の時代

朝方、テアトロ・リリカ熊本が創立七周年記念に公演した*1ジャコモ・プッチーニ『トスカ』(“La Tosca”)を鑑賞しました。『トスカ』は、ヴィクトリアン・サルドゥの戯曲に基づいてつくられたもので、初演は1900年。 フローリア・トスカ役は川村純子さんで、…

盛者必衰の理

輪読会の日時が急に変更さる。 日にちがもう少しずれ込んでいたら、京都駅前ポルタの古書市へ行けたのに…。残念。余裕があれば、ポルタの古書市にも行きたいものです。かつて何べんも通った場所なので。 今日はアルバイトもなく、久々にゆっくりすることがで…

危いことなら銭になる

朝方、中平康『危(やば)いことなら銭になる』(1962,日活)を観ました。面白かった! その面白さについては、八月六日のエエジャナイカや八月八日の新・読前読後ですでに語り尽されているので、贅言を弄する必要はなさそうですが、いちおう、感想を記して…

文庫本を四冊

先輩や同輩と甲子園へ行く予定だったのですが、急なアルバイトのため行けなくなりました。 アルバイト先からの帰途、古市に寄って、 ・青木雨彦/文 山藤章二/絵『にんげん百一科事典』(講談社文庫)200円 ・W,C,フラナガン 小林信彦*1『素晴らしい日本野…

古本まつり

下鴨納涼古本まつりへ行ってきました。 今回が初めてだという四人と行きました。そのうちの一人(仮にMさんとしておきます)は、古本屋やブックオフに全く行ったことがなく、古本をさわることが出来ない人だったので*1、ちょっと心配でした。 時間の都合も…

乱歩フェアふたたび

今日は、家で熊工‐前橋商戦を観戦する積りだったのですが、集中講義が面白いと聞いたので、聴講してみることにする。五回の途中で、家を出る。 光文社文庫の発売日だったことをおもい出し、ついFに寄る。明日の古本まつりのことを考えると、あまり散財した…

孔子伝

レポートを書くため『論語』陽貨篇第十七を再読。ついでに白川静『孔子伝』(中公叢書,1972)の最初のほうも再読。『論語』のおもしろさを教えてくれたのは、白川静先生であり、また呉智英氏でありました。 呉氏は、山本七平や谷沢永一は「町人哲学のモノサ…

工具書と私

書店員の店売配達日記によると、『精選版 日本国語大辞典』(小学館)が出るとの由。全三巻。昨日まで知らなかった。たしかに、「微妙な感じ」です。また、こちらには、それを予約したお客さんの話が書かれています。 『日国(第二版)』は、刊行時、書籍部…

「善魔」なる人間性

木下惠介『善魔』(1951,松竹大船)を観る。全くまとまりのない作品ですが、そのまとまりのなさは多分、原作(岸田國士による)の缺陥に由来するのではなくて、演出が主題を御しきれなかったからなのだと思います。それは決して木下監督の力量不足によるの…

男はつらいよ

午後、近所に落雷。しばし停電。 レポート作成など。合間に本を整理したり、読書したり。 荒俣宏原案 水木しげる画『水木版 妖怪大戦争』(角川書店)を二十分くらいで読了。「くだん」の予言に始まるというのは、原作と同じかどうか分らないけれど、麒麟送…

扇谷さんのエッセイ

中身もろくに確認せず買った扇谷正造『ことばづかいのマナー』(チクマ文庫*1,1986)だけれども、これがなかなか面白かった。短いので、すぐに読めました。鈴木義司さんの絵も楽しめます。 題名からすると、たんなる実用書と考えてしまいがちですが、そうで…

ブックオフで十一冊

大学へ行く途中、ブックオフに寄る。 ・佐竹昭広 木下正俊 小島憲之『萬葉集 本文篇』(塙書房) ・イアン,アーシー『怪しい日本語研究室』(新潮文庫) ・伊藤桂一『悲しき戦記』(講談社文庫) ・扇谷正造著 鈴木義司画『ことばづかいのマナー』(チクマ…

文化生活一週間

レポート作成に取り掛かろうとおもったのだけれど、輪読会の資料作成。その合間に読書など。 小沢昭一『あたく史 外伝』(新潮文庫)読了。 夕方、バスター・キートン『文化生活一週間』(1920,米)を観る。辯士はやはり澤登翠さん。昨日の『澁川伴五郎』も…

澁川伴五郎

島尾敏雄『魚雷艇学生』(新潮文庫)が安いので、(午食のかわりに)つい買う。正直にいうと、帯の、「読者リクエスト多数につき緊急復刊! 『死の棘』に並ぶ島尾文学の最高峰」という惹句につられました。まだ、『死の棘』さえ読んでいないというのに。 そ…

アメリカの鱒釣り

朝、腹痛を起し、研究発表会に遅れてしまう。 帰途Fに立寄り、書籍部では見当らなかったリチャード・ブローティガン 藤本和子訳『アメリカの鱒釣り』(新潮文庫)を購う。私は、ブローティガンを、友人M君の紹介によって知りました。M君は私に、シモーヌ…