2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「小説」の考案者?

◆OMMへ行って来た。購入した本については後日。 ◆四方田犬彦『先生とわたし』(新潮社)より、引用。メモ。 (吉田―引用者)賢輔はその後も著述に長け、『外篇』(『西洋旅案内外篇』のこと。1869年刊―引用者)に続いて『物理訓蒙』上中下巻(1871、73)や『…

『説文』「木」部贋作説

◆昨日すこしだけ触れた、『説文解字』について、関連することがらを書いておくことにしよう。まず、吉川幸次郎『人間詩話』(岩波新書,1957)には、次のようにある。 蔵書のうち最も得意なものを以て家に名づけることは、中国の蔵書家に、往往ある風習であ…

抽齋、霞亭…

◆先刻からずっと、『澁江抽齋』『北條霞亭』が鷗外の二大傑作であると書いていたのは誰だっけ、とおもい出せずにいたのだが、若しかすると……と石川淳『森鷗外』(岩波文庫)を披いてみたら、まさにそれだった。評論家による読書随筆みたようなもので読んだ記…

三島由紀夫と空飛ぶ円盤

◆唐沢俊一『新・UFO入門』(幻冬舎新書)の「盗作騒動」は、はじめ「正式の証明」(id:u-sen)で知り、それからあちこちで話題になっているのを見たのだが(「2ちゃんねる」、『週刊新潮』6月21日特大号pp.57-58など)、それはともかく、CBA(Cosmic Brothe…

onobori-san

◆ここの最後のところで、東京行きをホノめかしていましたが、じつは八日から十一日まで、東京に居たのであります。八日は神保町、九日は早稲田の古本屋街へ行くことが出来ました。ちょっとかつかつかな、古本屋廻りは存分に出来るだろうか、と心配していたの…

いずこへ。

◆出久根達郎『本の背中 本の顔』(河出文庫)に、「デコちゃんの著書で、『巴里ひとりある記』と『高峰秀子』(河出新書)の二冊が、もっとも探しにくく、古書価はどちらも三千円ほど、と(中山信如『古本屋「シネブック」漫歩』ワイズ出版に―引用者)書いて…

最近観た映画

◆三月から五月にかけて観た映画のメモ。 *印を附した作品は、再見あるいは三度以上観たことのあるもの。 穂積利昌『この世の花 第三部開花の巻』(1955) 佐藤肇『散歩する霊柩車』(1964) ピエール・グランブラ『銀幕のメモワール』(2001、仏) 穂積利昌…

堀辰雄の文庫

◆本日付の『朝日新聞(夕刊)』に、「小津映画 リズムに秘密」というタイトルの記事が載っている。それによると、東工大の佐藤大和氏が、小津安二郎の後期六作品をコンピュータによって分析したところ、場面ごとにその構成要素たるカットの長さを調整し、各…