2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

前回スクラップブックについて書いたので。

スクラップ術を説いた随一の書といえば、三國一朗『鋏と糊』(自由現代社,1981)であろう。 これは、もともとみゆき書房が『ハサミとのり(私の切りぬき帖)』というタイトルで刊行したもの(1970刊)であるが、「東京オリンピック」と題する章が省かれてい…

一昔まえの日本語ブーム

私のスクラップ・ブックはたいそう貧弱で、切り抜いた記事をしかるべきところに挟みこんで、それで満足している(貼りつけてすらいない)。 そんな貧弱なものとはいえ、十年前の記事などを読み返していると、実におもしろい。 - 平成十二年年頭は、小渕首相…

味合う

このあいだ『忍ぶ川』のことを書いた。その新潮文庫版が、「新潮文庫20世紀の100冊」に選ばれたということも書いた。これらの「解説」は、すべて関川夏央氏が担当しており、「20世紀の100冊」の特別カバー*1に印刷されていた。 この解説は、のち関川夏央『新…