2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

岩本素白/久保天随

素白の随筆については、「岩本素白の随筆」や、「岩本素白の随筆ふたたび」、「文庫本玉手箱・『閑話休題』覚書」で触れたことがある。 素白と云えば、数年前にある場所で、砂子屋(まなごや)書房版*1の『山居俗情』(函入)を見かけた。自由に持ち帰っても…

二冊の文庫版随筆集

この三月、二冊の随筆集――葉室麟『随筆集 柚子は九年で』(文春文庫)と、南木佳士*1『生きてるかい?』(文春文庫)とが出た。カバー袖の著者略歴を見て今さらながら気づいたのだが、葉室氏と南木氏とは同年(昭和二十六=1951年)の生れなのであった。 二…

ふたつの『明解漢和辞典』

谷沢永一『紙つぶて―自作自注最終版』(文藝春秋2005)に、「長沢規矩也は漢籍書誌学の権威で、また引きやすさの工夫を重ねた『明解漢和辞典』(三省堂)等の編者」(p.444,初出は1976.2.25)云々、とある*1。 また、見坊豪紀『ことば さまざまな出会い』(…