合宿二日目、古本買い

午前十一時過ぎ、全ての発表が終る。
某先生に、S市内の新古書店まで連れていってもらうことに。有難いことです。
まずは古本市場丸山健二『夏の流れ・正午なり』(講談社文庫)105円、白川渥『風来先生』(春陽文庫)105円、福永武彦中村真一郎丸谷才一『深夜の散歩―ミステリの愉しみ―』(講談社文庫)105円、小林信彦『ドジリーヌ姫の優雅な冒険』(文春文庫)105円、横田順彌會津信吾『快男児 押川春浪』(徳間文庫)210円、生島治郎・選 日本ペンクラブ編『男の小道具 飛び道具』(集英社文庫)210円、伊藤桂一静かなノモンハン』(講談社文庫)105円、高垣眸『怪傑黒頭巾』(講談社少年倶楽部文庫)105円、結城昌治『白昼堂々』(角川文庫)210円、結城昌治『軍旗はためく下に』(中公文庫)105円、文藝春秋編『たのしい話いい話1』(文春文庫)210円、飯塚クニ 小西聖一編『父 逍遥の背中』(中公文庫)273円、三田村泰助『宦官―側近政治の構造』(中公文庫)105円、松谷みよ子ほか『日本の民話⑦妖怪と人間』(角川文庫)105円を買う。少年倶楽部文庫が105円というのは嬉しい。また、『快男児 押川春浪』は、相場よりも安いということを先生が教えて下さったので買ってみた。押川春浪は、まだ三作品しか読んだことがないが、横田順彌がよく書いているので、気にはなっている。……しかし、それにしても買いすぎである。
次にブックオフ日色ともゑ宇野重吉一座 最後の旅日記』(小学館文庫)105円、都筑道夫怪奇小説という題名の怪奇小説』(集英社文庫)105円、中村又五郎 山田五十鈴『芝居万華鏡』(小池書院道草文庫)105円、横溝正史『髑髏検校』(講談社大衆文学館)105円、文藝春秋編『あの人この人いい話』(文春文庫)105円、塩田丸男『辞書にでていない言葉の雑学事典』(文春文庫)105円、横田順彌『ふぁん太爺さんほら吹き夜話』(集英社文庫)105円、和田實・鎌田良二編『ひょうごの方言・俚言』(神戸新聞総合出版センター)950円を買う。またも買いすぎである。明らかに買いすぎである。しかし止まらない。ここにはもう来ることがないかもしれない、などと考えるとどんどん買ってしまう。金はおろして来たので、まだ余裕はある。
さらに、某所の古本市場松本清張『落差(上)(中)(下)』(講談社文庫)105円×3、鈴木孝夫『ことばの人間学』(新潮文庫)105円、山川静夫『名手名言』(文春文庫)210円、文藝春秋編『ビッグトーク』(文春文庫)210円、文藝春秋編『聖徳太子の声 巻頭随筆5』(文春文庫)210円、文藝春秋編『血族が語る 昭和巨人伝』(文春文庫)210円、五木寛之野坂昭如『対論』(講談社文庫)105円、常盤新平『ニューヨーク五番街物語』(集英社文庫)105円を買う。またまた買いすぎである。
しかし、これで一箇月ぶんの「娯楽」は確保できた、と言ってよいのかも知れない。
いま、丸山健二の『正午(まひる)なり』を読んでいる。都会の雑踏と田舎の侘しさの対照的な描かれ方が素晴らしい。ATGの映画は、二年前に観たことがある。ラストで突如響き渡るサイレンが印象的だ。金田賢一の演技は生硬だけれども、いわゆる「目力(めぢから)」は備わっていた。