「どこかで見かけたような表現だ」とおもったら。

そこに一冊の阿久悠があるかぎり、私たちの人生の辞書に「退屈」の二字はない。
篠田正浩 齋藤愼爾責任編集『阿久悠のいた時代―戦後歌謡曲史』柏書房2007,p.125.阿久悠『飢餓旅行』講談社文庫版、郷原宏「解説」1993)

だが、手許に一冊の清張短編集がある限り、われわれの人生の辞書には少なくとも「退屈」の二字はない。
松本清張『男たちの晩節』角川文庫2007,郷原宏「解説」p.285)

郷原氏自身は、はたして意識されていたのだろうか。