本を借りすぎた

大学へ行く。
ホルへ・ルイス・ボルヘスの『エル・アレフ』(平凡社ライブラリー)を買うために、書籍部に入ったのだが、渡辺京二『逝きし世の面影』(平凡社ライブラリー)を買ってしまった。小谷野敦氏が、「30%くらいの『江戸幻想本』」と評した書である。しかし、まあ、欲しかった本なのでよしとするか。
それから、図書館で本を借りすぎてしまった。鞄に収まらない。
茅野秀三『日本語探検 言葉とコトバ』(PHP文庫)読了。また、林丈二『路上探偵事務所』(講談社文庫)読了。個人的におもしろく読んだのは、「雷獣は何処へ行った」「二十面相がかくれたマンホール」「謎の文字」「猿→天狗→孫悟空」。『西遊記』の登場人物で、河童と連関があるのは、沙悟浄ではなくてむしろ孫悟空なのである。そのあたりのことは、以前レポートで書いたことがあったっけ。しかし、「天狗」というのは面白いなあ。
そこで、石田英一郎『新版 河童駒引考』(岩波文庫)や大野芳『河童よ、きみは誰なのだ』(中公新書)を読み返してみたくなった*1。『西遊記』は、さすがに再読する気力がない*2。それにしても第九回は退屈であった。

*1:それから中野美代子の本も。

*2:岩波文庫版=「世徳堂本」、と思い込んでいたのだが、そうでないことを今さらながら知った(実は「李卓吾本」。レポートを書くさいには、いちいち世徳堂本にあたったので、問題はないのだが。また岩波文庫の一〜三巻は、小野忍の旧訳しか読んでいない)。