2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

思う。

幾つかのブログで見かけた記憶のある、長谷川鑛平『本と校正』(中公新書)を読む。これは面白い。まさに「ネタの宝庫」である。「意志表示だろうと踏んで」(p.43)はふつう「意思表示」なのではないか、と思ったりするのだが、それはいい。小泉丹がチラと…

古書市

「天神さんの古本まつり」、四度目。今回は初日。「探偵!ナイトスクープ」の竹山探偵を見かけた。依頼内容はだいたい分った。ご覧になっている方もあるでしょうが、詳しいことは内証。お楽しみに。カメラの前を何度か横切ったので(態とではない)、もしか…

スケバン刑事Ⅲ。

晴(夕方から雨)。午から大学。 構内のどこかで誰かがトランペットの練習をしていて、書籍部のそばをとおりかかるとよく聞こえてくる。実はそれを聴くのがひそかな愉しみなのである。毎度、聞こえて来る音楽が違っていて、音を探るように演奏しているから、…

川島雄三の遺作

晴。遅蒔きながら、『文藝春秋』(十月号)を買って来る。主に、阿川弘之「『お言葉』は終りましたが」(「葭の髄から・百十四」)と呉智英「坂東眞砂子『子猫殺し』を論ず」を読むため。「お言葉」というのは、高島俊男先生の名物コラム「お言葉ですが…」の…

とんかつと喜劇

朝、川島雄三『喜劇 とんかつ一代』(1963,東京映画)を観た。八住利雄原作。 森繁久彌の五井久作は、青龍軒の料理長・田巻傳次(加東大介)にその腕を見込まれた名コックであったが、十年前に傳次の妹・柿江(淡島千景)と駆落ち同然で店を飛び出して(そ…

たまには数学の本も

晴。このところ涼しくなって来た。今日は、大学で、重複図書の運搬作業を手伝った。 『週刊新潮』を読む。先週号につづいて、「とっておき 私の京都」は岡崎武志さん。今回は『アスタルテ書房』だ。「福田和也の闘う時評」もいい。「杉山茂丸の『怪著』再び…

愛煙家についてのエッセイ

最近、煙草や喫煙に関するコラム集やエッセイが色々出ている。たとえば、昨年亡くなったカブレラ・インファンテの大著を若島正さんが訳した『煙に巻かれて』(青土社)だの、幻戯書房から出た野坂昭如編『けむりの居場所』だの(これらは、書籍部でパラパラ…

こんな私じゃ…

風強し。雑用あり、大学には行けず。 夜、川島雄三『こんな私じゃなかったに』(1952,松竹大船)鑑賞。原作は、『緑はるかに』や『恐妻一代』などの映画化作品がある北條誠の小説だ(『平凡』に連載)。また、「脚本」(池田忠雄・柳澤類壽*1との共同脚本)…

こんな日もある。

晴。午後から大学。 WinSCPとかいう奴にふり回される一日。大いに疲れる。その甲斐もなく。 書籍部で、池上嘉彦『英語の感覚・日本語の感覚―〈ことばの意味〉のしくみ』(NHKブックス)、小村雪岱『日本橋檜物町』(平凡社ライブラリー)購入。後者は中公文…

久々の更新

雨。午後から所用あって出る。散髪。ツイン21の古本フェア、行けるかどうか。 9日、10日、11日、12日と台北に行ってきました。久々の更新です。

台北旅行(4)

曇。いよいよ帰国(するだけ)の日。 午前四時半に起床し、ホテルを五時に出るバスに乗り込む。そのまま空港へ。 チェックインでは、「窓際の席にしてくれ」「四人を隣同士にしてくれ」などと注文をつけるが、そういう条件にあった空席が無いという。仕方が…

台北旅行(3)

旅行三日目。朝七時四十分にXホテルを出て、バス三台で九份(チウフェン)へ。九份は、『非情城市』『恋恋風塵』のロケ地、『千と千尋の神隠し』の湯屋のモデルとなった建物がある、ということでよく知られている*1。 バスに揺られて約一時間、ようやく九份…

台北旅行(2)

旅行二日目。朝七時ころ起きる。外は雨。 午前八時すぎにXホテルを出て、大型バスに乗り込む。保安宮〜孔子廟〜中正紀念館などを見てまわる。保安宮には、保生大帝という神様だけではなくて、多くの知識人たちが仏として祀られてある。おお董仲舒じゃないか…

台北旅行(1)

晴。今日から家族旅行の日。 当初はこの一週間、父の休暇を利用して、家族で帰省する予定だったのだが、父の定年退職祝いと妹の就職祝いとを兼ねて、台湾の台北へ家族旅行をすることになったのである。家族旅行は、十五年前の北海道旅行以来だ。しかも、妹以…

すこぶる面白いノンフィクション

晴。午後から大学。 書籍部で、志村五郎『中国説話文学とその背景』(ちくま学芸文庫)購入。志村五郎とは、「谷山・志村予想」*1の志村五郎である。元阪大教授にして、プリンストン大名誉教授。説話・随筆蒐集を趣味にされていたとは。 夜、録画しようかと…

山下清の本

甲子園に行くはずであったが、雨がざあざあ降るわ雷は鳴るわで取り止め。頂いたチケットをフイにする。 山下清『ヨーロッパぶらりぶらり』(ちくま文庫)を読む。時々声に出して笑ってしまいそうなところがあるが(清と「先生」のやり取りがかけ合い漫才のよ…

寒月雑話

雨。世間は祝賀ムードなのに、私にとっては散々な一日だった。最後の最後に、そんなオチが待っていようとは。何なのだ、一体。一昨日の「サプライズ企画」が、夢のようである。ああ時間よもどれ……。 こんなときは読書に限る。淡島寒月『梵雲庵雑話』(岩波文…

また梅田へ

所用あって梅田へ。お供本は森茉莉著 中野翠編『ベスト・オブ・ドッキリチャンネル』(ちくま文庫)なのだけれど、最近は車中での読書を控えているため、ほとんど読めなかった。 自由な時間がかなりあったので、久々に(一年ぶりくらい)大阪駅前ビルへ。 汎…

ワゴンセール。

午から梅田に行く用事があったので、ついでにワゴンセールへ。 鍾明善『中國書法簡史』(河北美術出版社)300円、土岐哀果(善麿)『NAKIWARAI』(ほるぷ出版)300円、今井田勲『編集中記』(書肆季節社)300円、『大阪二世会五〇年の歩み―古書とともに昭和…

殿山泰司が語る川島雄三

kokada_jnetさんやブラボーさんが鑑賞後の感想を書いておられた川島雄三『特急にっぽん』(1961)、これは獅子文六の『七時間半』が原作ということもあって、ぜひ観たかったのだが、先月の最終放送日(三十一日)に録画し忘れてしまっていた。でも、まあ今月…

戦いすんで日は暮れて。

秋晴れで気持ちのよい天気。 気がつけば、もう九月なのである。世間は、夏休みの宿題に悩んで(?)自殺をする男子中学生が出たとかで、もうわけのわからないことになっている。昨日と今日は、「戦友」からの有難いメール、皆々様からのあたたかいお言葉の数…