2008-01-14から1日間の記事一覧

「どこかで見かけたような表現だ」とおもったら。

そこに一冊の阿久悠があるかぎり、私たちの人生の辞書に「退屈」の二字はない。 (篠田正浩 齋藤愼爾責任編集『阿久悠のいた時代―戦後歌謡曲史』柏書房2007,p.125.阿久悠『飢餓旅行』講談社文庫版、郷原宏「解説」1993) だが、手許に一冊の清張短編集があ…

「原敬る」

和田垣謙三『兎糞録』(至誠堂書店、大正二年七月十四日初版発行、大正九年二月十九日四十版)より。 五六 原敬る 力士伊勢濱、寒玉子と申合ひ、互に土俵の砂を蹴立てゝ手に汗を握らしめしが、如何なる機(はづみ)にや、伊勢は誤つて玉子の腹部をしたゝか蹴…

「『ちょいと』お待ちよ車屋さん」

「ちょいと、これをごらんよ」と言ったら、知人が笑いだした。「ちょいと」が、おかしいと笑う。 「しかし、間違った遣い方ではないはずだが?」「間違ってはいないが、普通は、ちょっと、だろう。ちょいと、は古風だよ」 指摘されて気がついたが、これは私…

「句読法」若干

野元菊雄「区切り符号の用法」(『月刊言語』一九七五年九月号,大修館書店)に、「これら(「?」や「!」―引用者)は句点と同じ扱いですから、そのあとに句点はいら」ないとある。また最近では、講談社校閲局編『日本語課外講座 名門校に席をおくな!』(…