稲荷信仰

晴れ。
午後から夕方まで大学。K君と帰る。
日本人はなぜ狐を信仰するのか (講談社現代新書)
KA君が四天王寺(春の大古本祭り)に行ったのだそうで、収穫品を見せてもらう。私は三十日(最終日)に行きたいのだが、時間があるかどうか。
松村潔『日本人はなぜ狐を信仰するのか』(講談社現代新書)をすこし読む。最初あたりには、「カラーセラピー」が突然出て来るので、眉に唾をつけて読むべきなのかもしれないが、それなりに色々知ることは出来る。
こういった、いい意味で「大風呂敷」をひろげたような本、民俗学や比較民族学が絡む本がけっこう好きだ。石田英一郎とか、金関丈夫とか。
ところで、西欧人は日本人の稲荷信仰に対して違和感をもった、という様なことも書かれていて、C・ド=プランシーを思い出した。プランシー著 床鍋剛彦訳『地獄の辞典』(講談社+α文庫)の「狐 Renards」項には、次のようにある。「日本の神道信者たちは、邪悪な者の霊魂だけが悪魔であるとみなし、その魂はこの国を荒らす害獣の狐の体に宿ると考えている」(p.141)。「違和感」がどうとかいう以前に、完全な誤解だ(プランシーの名誉のために言っておくが、西洋の悪魔や魔術師についての記述は、たいへん参考になる)。
夜、右足の甲を、木製の踏み継ぎの角でしたたか打つ。おお痛。