午前中から夕方までOMMの古書市。予算は約一万円。以下のものを購入。
・吉澤義則『點本書目』(岩波書店)600円
・土井忠生『明治大正 國語學書目解説』(岩波書店)400円
・中島利一郎『ふんどし考 性言葉のみなもと』(雄山閣)1000円
これは『卑語考』という本の廉価版。『卑語考』は、別の本屋で売られていた(1400円)。
・柳田國男『方言覺書』(創元選書)500円
柳田の「創元シリーズ」が一冊300〜500円で出ていた。この『方言覺書』は、別の店では1000円だった。
・桂直好編『増訂 四聲字彙玉篇大全 完』(大谷仁兵衛ほか)2000円
四百二十三丁の圧倒的迫力! それにしても、そうとう欲張った書名である。
・南諭造『書窓の感懐』(みるめ書房)300円
『大阪手帖』に連載されていた、書物にまつわるエッセイをまとめたもの。「『小僧の神様』」「続『小僧の神様』」(「小僧の神様」を機縁とする、筆者と高峰秀子の出会いを描く)、「小林一三余聞」「続 小林一三余聞」、「『厚田村』余聞―松山善三の風景―」、「清張文献余聞」、「瞳」(栗原小巻が出て来る!)など愛すべき小品が入っているんだもの。買わないわけにはいかない。
・會津八一『渾齋随筆(正・続)』(中公文庫)ほか文庫本四冊、200×4=800円
・木村毅『丸善外史』(丸善)800円
なぜだか分らないが、今日は「木村毅」の名前(著作ではなく)を何度か見かけた。まずは、『講談社の歩んだ五十年〔明治・大正篇〕』の序文か何かで見た。それから『早稲田大学八十年誌』をパッと開いてみたら、たまたま木村毅の名前が目に入った。『丸善外史』は、ちょっと欲しかった本で、これも何かの縁だと思い購入。
・阪倉篤義編『日本語講座第六巻 日本語の歴史』(大修館書店)200円
六巻揃定価4000円で売っている店もあったが、そちらはスルー。
・浜畑賢吉『役者語・にほん語・外来語』(フリープレスサービス)200円
某君(後輩。下に述べる)が、別の店で帯附サイン本を見つけてくれた。そちらは500円だった。
・出隆『空點房雜記』(岩波書店)200円
「水泳漫談」「場違ひ隨筆」「明治の末頃」「恩師素琴先生」「國語辭典に求む」などを収める。
・岡茂雄『本屋風情』(平凡社)500円
欲しかった本。ようやく入手することが出来た。いちばん気になっていたのは、「『広辞苑』の生まれるまで」。中公文庫版に口絵は無いのだろうか。
・中村通夫『東京語の性格』(川田書房)300円
・別宮貞徳『翻訳読本―初心者のための八章』(講談社現代新書)200円
・稲垣吉彦『ことばの輪』(文藝春秋)200円
買ってから気がついたのだが、これは『最近日本語歳時記』(河出文庫)と同じ内容だった*1。
・徳川宗賢 真田信治編『関西方言の社会言語学』(世界思想社)600円
・『大阪人 8月号』(特集:古本愛)←これは新本
金銭的余裕があれば、伊藤痴遊の星亨伝(2000円)なども購っていたに違いない。
H大学のH先生もいらっしゃっていたが、先方は私をご存じでないはずなので、声はお掛けせず。
午後、後輩の某君とばったり会ったので、戦利品を見せて頂いたりなどした。暫し某君と一緒にめぐり、ひと息ついてから帰る。
*1:帰宅後確かめてみると、全くの同内容というわけではなく、文庫化のさいに、約四十篇が削られたようだ。