ワゴンセールへ行き、『聊斎志異』も読む

晴。
大学へ行くために昼ころ家を出るが、車中で今日がワゴンセールの初日であったことを思い出し、どうしようかと迷って居たら、降りるべき駅をあやうく乗り過ごしてしまうところだったので、この調子じゃア集中力も出んワイと思って、そのまま乗って行くことにする。考えごとをしていて乗り過ごす(乗り過ごしそうになる)というような事態はこれまで滅多になかったことだ。
新村出柊源一校註『日本古典全書 吉利支丹文學集(上・下)』(朝日新聞社)200×2=400円、斉藤夜居『大正昭和 艶本資料の探究』(芳賀書店)300円、柳父章『比較日本語論』(日本翻訳家養成センター)300円、『學燈』一九六九年一月「丸善創業100年記念号」(丸善)100円、ハラルト・ヴァインリヒ 井口省吾訳注『うその言語学』(大修館書店)300円、杉村楚人冠『へちまのかは』(至誠堂書店)300円等を購う。
午後三時過ぎ大学着。七時過ぎにK君と帰る。
きょうM君と蒲松齢『聊斎志異』の話で盛り上がったことを思い出し、帰宅後に一部を再読した(私は、岩波文庫=立間祥介訳の抄録版しか所持していない。これは、まだ品切になっていない筈だ)。科挙を受ける亡霊とか、科挙に落ち続ける青年とかに、著者が屈折した思いを投影しているようで面白い(そう云えば、ついこの間のK氏の講演会にも『聊斎志異』が出て来たので、タイムリーな話題ではあった)。
M君は角川文庫で読んでいるところだ、と云っていた。だとすれば、柴田天馬訳の完訳本だろうか。実は、「角川文庫」と聞いたとき、志村有弘訳の角川ソフィア文庫も頭に浮かんだのだが、話の内容からしてどうもそうでないらしい(M君は訳者名を覚えていなかった)。『ザ・聊斎志異』に入っているのが確か柴田訳で、これは欲しかったのだが、岩波文庫版を入手してから買う気が失せた(抄録本でも十分面白く読んだので)。
しかし機会があれば、完訳本を覗いてみたい気もする。M君に見せてもらおうかな。
夜、探偵!ナイトスクープを見ていたら、四手井綱英氏が出て来て驚いた。金田一真澄氏(声だけだが)が出て来て二度驚いた。