2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

東京日記抄(その2)

※その1のつづき。 9.20(木)神保町一日目 土地鑑がないため、開店前にブックダイバーへ辿り着いてしまい、周辺をうろうろする。 神田書房で、日本ペンクラブ編 都筑道夫選『名探偵が八人』(集英社文庫)、栃折久美子『装丁ノート 製本工房から』(集英社…

東京日記抄(その1)

9.15(土)いざ東京へ 朝出る。車中、江藤淳の文庫本。午後十二時半(ママ)ころ東京着。9.16(日)銀座行き 銀ブラ。あるいは銀座ゴー。 自宅より持参の池田彌三郎『銀座十二章』(朝日文庫)がお供本。伊東屋でちょっとした買物。午後帰る。 妹宅から歩い…

大酒健三郎

◆坪内祐三『四百字十一枚』(みすず書房)のタイトルは、村上元三『四百字三十年』(番町書房)の捩りかとおもったが、どうもそうではないようだ。「大江健三郎」が誤植で「大酒健三郎」となっているのが(p.153)、可笑しいけれども(初めは態となのかとお…

涙ぐましいドラマ

◆ツイン21の古本フェア、今回は初日(土曜日)に行って来た。中公文庫をたくさん買った。川瀬一馬『随筆 柚の木』200円、島尾敏雄・吉田満『特攻体験と戦後』300円、池田彌三郎『まれびとの座 折口信夫と私』200円、大曲駒村『東京灰燼記 関東大震火災』300…

向日庵私版のこと

現在の枕頭「本の本」は、寿岳文章著 布川角左衛門編『書物とともに』(冨山房百科文庫)。寝る前に気のむいたところから読み始め、きりのよいところで適当にやめてしまうということを繰り返しているから、再三読んだエセーもあるし、全く読んだことのないエ…

人情紙風船

◆昨日、山中貞雄『人情紙風船』(1937,P.C.L)を観た。二回めの鑑賞。山中の東宝入社後最初の作品であり、また最後の作品である。 プロットは、江戸巷談のいわゆる「髪結新三(しんざ)」のエピソードが主なので(新三に扮するは中村翫右衛門)、浪人・海野…