2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「NNNドキュメント」(日本テレビ系)に、「くすみ書房」が登場。かの有名な「なぜだ!? 売れない文庫フェア」にちくま・ちくま学芸文庫が並べられていた。『婦人家庭百科辞典』(もう品切重版未定になっている)や『文化防衛論』はともかく、『大正時代の…

白川静読本作者: 五木寛之,松岡正剛,宮城谷昌光,立花隆,内田樹,町田康,押井守,平凡社出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2010/03/19メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 27回この商品を含むブログ (21件) を見る へえ、あの方やこの方も白川先生について書いて…

註釈の義で用いる「註」、「注」の用字の問題については、ここにも書いたが、円城塔さんの『烏有此譚』(講談社)の脚注部(この部分は書下しだそうだ)でも触れられていた。 また、最近入手した近藤杢『支那學藝大辭彙』(立命館出版部,1943)に「自注」の…

アーウー宰相、鈍牛宰相

大平正芳の生誕百年を迎えて、朝日新聞は「天声人語」(12日付)が、読売新聞は「五郎ワールド」(13日付)がそれぞれ大平をテーマにしていた。特に後者は、辻井喬の新刊『茜色の空』(文藝春秋)にも触れている。 約三十年前の「天声人語」は、大平内閣不信…

日記から

二月某日 善行堂から『sumus』第13号とどく。午後、成瀬巳喜男『妻よ薔薇のやうに』(1935)観る。三度目であろうか。千葉早智子と大川平八郎、千葉と英百合子など、ふたりが対峙するシーンのうち、特に遠景のショットには必ずといっていいほど「何か」を隔…

「乗り逃げ」

「しかめっつらしい」「しかめつらしい」は、「鹿爪(しかつめ)らしい」と「しかめっ面」との混淆表現だとおもわれる。近年の誤用だと考えていたので、田原総一朗『あらかじめ失われた恋人たちよ』(1971,ATG)*1の石橋蓮司のセリフに出てきて、ちょっと驚…