2005-03-15 ■ 今ひとたびの名言集 今ひとたびの名言集 宗教は偶像を要求する。それは人間の弱点である。的確に物を掴まなければ、大方の人は安心しない。 仏像、聖画、讃美歌、祈祷、ことごとくある意味の偶像なのである。 そうしてほとんど例外なしに、教祖その人は偶像なのである。 教祖に対する信者の情緒は、ほとんど恋愛と云ってもよい。 そうして恋愛は性慾なのである。 だから非常に力強い。 だから平気で殉教する。 殉教は彼らには快楽なのである。 国枝史郎『神州纐纈城』(1926)より*1。 *1:引用に、拡張新字体しか使えないのが残念です。