私は車から降りた。頭の上には星空が見えた。(中略)星があった。無数の星があった。ばからしかった。叫びだしたいぐらいばからしかった。だが、そのばからしさには敵意があった。早く夜が明け、太陽が昇ってほしかった。

ジョルジュ・バタイユ 伊東守男訳『空の青み』(1957)より。