字体の変更

集中講義終了。
昨日も飲み会。二次会の途中まで参加。
書籍部でバンドルフェアがやっていたので、清岡卓行編『金子光晴詩集』(岩波文庫・緑帯)、清水勲編『岡本一平漫画漫文集』(岩波文庫・青帯)など三冊を買いました。私が買ったものは、いずれも「夏の一括重版」に入っているもので、後者は700円(税別)だったのですが、あとでよく見てみると旧版のみを集めているコーナーがあって、そこには、『頼山陽詩抄』(黄帯)などと一緒に『岡本一平漫画漫文集』も置いてあったのでした。定価を確認してみると620円(税込)。ちょっと悔しい。
昨日、新聞で読んだ記事について。次期OSの「ウィンドウズ・ビスタ」で、「葛」「辻」など148字の字体が変更されるそうです。たとえば「葛」は「匂」の部分が「匃」となり、「辻」「逗」などの一点しんにょうは二点しんにょうとなり、「祇」のシメス偏は「示」となります。新しい字体に対応するのは、「ウィンドウズ・ビスタ」とXP(アップデートで対応)のみで、まだ問題は残る*1のですが、一部の字体の混乱がこれで収束するかもしれないと言われています。そのいっぽうで、「1点しんにょうや食偏などは、複雑な漢字を合理化しようとする長い努力の結果で、今ごろ伝統的字形に戻すのは時代に逆行しているのではないか」(紀田順一郎*2という見方もあります。

*1:葛飾区」(東京都)は旧字体正字体)を使っているのでこれを歓迎していますが、「葛城市」(奈良県)は正式名として新字体を使用しているので困惑しているのだそうです。そのような問題点をどの様に解消していくかというのも課題のひとつです。

*2:2005.7.29付『讀賣新聞(夕刊)』より。