購書日乘

3.12(日)
散髪。Kにて、長山靖生『「日本の私」をやり直す』(中公新書ラクレ)購う。直ぐに読み終えた*1保革のねじれ。「清貧」「本当の自分」なる欺瞞。中公新書ラクレのある本を批判したくだりがあって可笑しい。しかし的を射ている(私も、ひどい本だ、と思ったものである)。
3.13(月)
所用あって京都へ。三条京阪の「ブ」で、板坂元『ハーバード通信』(文藝春秋)、江崎真澄江崎真澄対談集 朝はかならず来る』(隊友会)、池田弥三郎光源氏の一生』(講談社現代新書)、しおみ としゆき『幼児の文字教育』(大月書店国民文庫)など買う。全て105円。
また途中下車し、Tで、森銑三瓢箪から駒 近世人物百話』(彌生書房)300円、上村行世編『エピソードでつづる学生食生活史〔戦前編〕』(非売品)300円などを購う。『エピソード〜』は、『戦前学生の食生活事情』(三省堂選書)と同じ内容かも知れない(後者は目次だけしか見ていない)。但し『戦前学生の〜』は、すでに絶版だ。
午食後、Oで、高峰秀子『つづりかた巴里』(角川文庫)、藤本泉源氏物語99の謎』(徳間文庫)、円地文子源氏物語私見』(新潮文庫)、筒井康隆『みだれ撃ち瀆書ノート』(集英社文庫)各105円を拾う。
帰途、Fで山本夏彦『最後の波の音』(文春文庫)を購う。
夕刻よりSさんの送別会。久しぶりで、Tさんとも話す。その後、喫茶店でAさんとしばし語らう。他日の再会を約して帰る。明日の用事がなければ、あと一時間ほど飲めたのだけれど。残念だ。
3.14(火)
所用あって、再び京都へ。昨日も寒かったが、今日も寒い。小雪もちらつく。
久しぶりでYへ。昨夏以来ということになるが、店員は覚えていてくれたようだ。嬉しい。Y(本店)で、芳賀矢一 杉谷代水編『作文講話及び文範』(講談社学術文庫)550円、川瀬一馬『日本文化史』(講談社学術文庫)180円、柳田國男『国語の将来』(講談社学術文庫)390円、板坂元『日本語横丁』(講談社学術文庫)140円、川本茂雄『ことばについて考える』(講談社学術文庫)140円を購う。『国語の将来』は上下分冊版でないほう(つまり合本の新装版。ちなみに『明治大正史 世相篇』も、分冊でないものを持っている)。またY(支店)で、森常治『ことばの力学 ロゴロジー入門』(講談社現代新書)195円、鈴木修次『漢字―その特質と漢字文明の将来』(講談社現代新書)195円、安本美典『日本語の成立』(講談社現代新書)195円(若かりし頃の安本氏の写真ははじめて見た)、佐藤紅緑『ああ玉杯に花うけて』(講談社少年倶楽部文庫)200円(安い!)、宇野信夫『しゃれた言葉』(講談社文庫)200円を購う。
講談社文庫の宇野作品(ほかに『味のある言葉』『うつくしい言葉』などがある)は、昨夏に某ブログで見て知ったのだが、足で(=歩いて)捜すのはなかなかに困難だ。『しゃれた言葉』には、圓生の死を悼む「三遊亭圓生の言葉」が収めてある。
気がつけば、講談社の本ばかり買ってしまっていた。

*1:近著でいうと、『不勉強が身にしみる』のほうが面白かったような気もするが、『日本の私〜』も悪くはない。