本屋に入ると。

新刊書店に入ったら、店内に置いてある宣伝用のテレビから、いきなり「ベートーヴェンの第七番交響曲」(第一楽章)が大音量で流れ出したので、一体何なんだと目をやると、TVドラマ版「のだめカンタービレ」の宣伝だった。あー、なるほど。私は全然見ていないが(漫画も読んでいない)、先輩の某さんが面白いからぜひ見るべしと薦めていたっけ。
千野帽子『文藝ガーリッシュ』の獅子文六(七時間半!)と小沼丹風光る丘!)のところだけ立読みする。
某古書肆で、筧槇二『随筆集 滅びの姿』(VAN書房)180円、大林太良編『岡正雄論文集 異人その他 他十二篇』(岩波文庫)850円を購う。『滅びの姿』は初めて見た。薄くて小さな本だけれども、なかなかすてきな本。小山祐士への追悼文が載っていたので迷わず買う(なかには「新理事の弁」「女たちよ」―伊丹十三みたい―など過激な小文もあるが)。岡正雄は言わずと知れた岡茂雄の実弟。この論文集のなかには、「太陽を射る話」も入っている。金関丈夫石田英一郎もおなじテーマで論文を書いていた(文庫にも入っている)。
岡と柳田國男が協力して『民族』を発刊したのは有名な話。
十四、五歳ころの秀才の「柳田國男君」が出て来るのはあれは何だっけな、田山花袋の『東京の三十年』だったっけな。何が書かれてあったのかはもう忘れてしまったが。
退屈男さんのブログで、小島信夫の訃報を知る。