『愛書家の散歩』も気になるけれど

十一月のあたまに父と帰熊することになったので、演習準備が大変なことになってしまった。自業自得。
息抜きに、寺田透編『露伴随筆集(下)言語篇』(岩波文庫)を少し。出久根達郎『風がページをめくると』(ちくま文庫)も少し。また、『定本 庄司淺水著作集 書誌篇 第十巻』(出版ニュース社)を繙いてみる。
著作集の月報に、斎藤夜居『愛書家の散歩』の刊行案内があって気になる。「斎藤昌三・平井通・伊藤竹酔といった“書淫”者の行蔵やら、古本考、読書論などが展開されます」との内容紹介もあり。続篇とともに、以前からずっと気になっている本ではあるのだが……。
ところで、「夜居」を正しく「よずえ」(よずゑ)と訓めるようになったのは、恥ずかしながらつい最近のこと(もっとも、分らなければ「ヤキョ」と音で読んでしまえばいいのだけれど)。『大正昭和艶本資料研究』(月報では書名がこうなっているけれど、『大正昭和艶本資料の探究』ではなかったっけ?)を入手してからなのだ(この本、まだ梅原北明についてのところだけしか読んでいないが)。
そういえば、高橋鐡斎藤夜居は彼の評伝を書いている)の『あるす・あまとりあ』と『続 あるす・あまとりあ』(あまとりあ社刊)も数百円で入手しているのにまだ積読状態だったんだ(外で読むのはちょっと憚られるし)。たしか正篇(?)はかつて文庫化されたことがあるはず(河出でしたっけ)。