『燈台鬼』を読みたい

七尾和晃の新刊『闇市の帝王―王長徳と封印された「戦後」』(草思社)の「参考文献」一覧を眺めていると、時々、おやというのが出て来る。杉本つとむ『江戸の博物学者たち』とか、三浦つとむ『日本語はどういう言語か』とか、松岡正剛『ルナティックス』とか。『江戸の博物学者たち』は何となく察しがついたが、それにしても、三浦つとむとはこれ如何に。読み進めてゆけばいずれ分るというのだろうか。
昨年末に予約購入した大橋博之編『柳柊二 怪奇画帖』(ラピュータ)を眺めていて、読みたくなったのが南條範夫『燈台鬼』*1ブックオフや古市でもたまに見かけていたのだが、意識して探しはじめると、これがなかなかみつからない。昨年だったか一昨年だったか、メディアファクトリーから出た本(直木賞受賞作品のアンソロジー)にも収録されている筈なのだが、私は意地でも、時代小説文庫版か文春文庫版か新潮文庫版(時代小説アンソロジー)を入手したいのである。
それにしても『柳柊二 怪奇画帖』、児童向けの図鑑(ジャガーバックス)やナガオカ入門シリーズ(という呼称だったと思うのだが*2、記憶があやふやだ)等の作品は収められていないが、じつに素晴らしい! 小学一年生の頃、ナガオカ入門シリーズの挿絵が怖くて、ずっと机の下に入れていたっけ(たまに取り出しては薄目をあけて*3見た)。

*1:大阪圭吉の『燈台鬼』は青空文庫で読めるのだが…。

*2:「日本怪奇ゾーン」は、柳柊二による挿絵ではなかったと思う。しかしあれも怖かった。

*3:「横車を押す」みたいな表現だ。