思い出の…

晴れ。暖。
学会の日。
午前中に家を出ましたが、出るのが早すぎたのでKにはいる。出たばかりの藤堂明保・加納喜光編『学研新漢和大字典』(学習研究社)を手にとってみる。ズシリと重い。値段も、旧版の二倍(!)になっています*1
二十七年ぶりの大改訂です。附録には加納先生の書かれた文章がはいっていて、これは立読みしたのですが、肝腎の本文がどう変ったのか*2はちゃんと見ていないのでわかりません。そういえば、大原望さん(ジテンフェチさん)も執筆に協力されたらしい。たしか、大原氏のブログで知りました。
私は、旧版の『学研漢和大字典』を高校生のときに買いました。藤堂先生のいわゆる「単語家族」を知るきっかけとなったのは、たしか藤堂明保『漢字まんだら』(讀賣新聞社,望月美佐との共著)か、ハルペン・ジャック『漢字の再発見』(祥伝社ノン・ブック)を読んだことではなかったか。とにかく、『漢和大字典』を入手したことがたいへん嬉しくて、しばらく枕元に置いて、寝る前に読んでいました。へんな高校生でした*3
Kの辞典コーナーには、加藤主税編著の『若者言葉事典』や『女子大生が大好きな死語事典』(ともに中日文化会)もありました。前者は『驚異の若者コトバ事典』の改訂版、後者は『世紀末死語事典』の改訂版で、各五百円。後者の「序」にみえる「死語度」の説明は、『日本語七変化』(中央公論新社)の三十一〜三十三頁とほぼ同じ。加藤氏によれば、「死語度1」は「意味が全くわからないコトバ」で、「死語度2」は「意味は知っているが、絶対に使わないコトバ」、「死語度3」は「若者でもフト使ってしまって、笑われてしまうコトバ」なのだそうです*4
ところで、いま『日本語七変化』をパラパラとめくっていておもい出したのですが、これを読んでいたのはセンター直前でした。大事な時期であるはずだのに、一体なにを考えていたのだろう。
当時の「第一志望」は某大経済学部で、もしもそこに合格していたのならば、その後の進路は全く違ったものになっていたでしょう。そう考えると、ふしぎな気分になってきます。
昼食をかんたんに済ませ、学会会場へ。多くの先生方がいらっしゃる場所なので、発表者でもないのに緊張しました。学会後には懇親会があったのですが、結局行きませんでした。
帰宅は午後七時過ぎ。

*1:「大型版」の値段も二倍以上になりました。

*2:たとえば、「解字」欄は加納説を反映したものになっているのか、など。

*3:いまでも、「変な趣味があるネ」、と言われることしばしばですが。

*4:「死語度1」と「死語度3」の定義は逆にしたほうが分りやすいような気もするのですが。