下鴨行

 夏休み恒例の「下鴨納涼古本まつり」。
 初日に行くことはかなわなかったが、二日めに強行軍でなんとか行けた。京阪出町柳から徒歩。じりじりと照りつける日の光で、かなりの体力を消耗してしまった。
 しかし古本市へ向かうときの気分は、たとえ茹だるような暑さでも、こんな感じ↓

 午前中から午後三時頃迄。偶然某さんとお会いした(彼女は初日も来たそうである)。古木鉄太郎、『紅いノート』について教えてもらう。また某さんには、せっかくZの所在を教えてもらったというのに、その後の予定のこともあって、結局行けず。残念。今度は、Zへ行くためだけに京都へ足を運ぶとしよう。
 今回は、例年よりは少ない購書数。100円文庫(または50円文庫)は中公を中心に、松宮や悠南で、(ダブり承知で)かなり買ったのだが、あとは谷で明治初〜後期の和本四冊(しめて1000円)と、三密堂で重野安繹・三島毅・服部宇之吉監修『漢和大字典』(三省堂、明治三十九年第六版)500円。この字書は、近デジでも見られるのだが、後続の字典のスタイルを決定づけたようなところがあって、手許に置いておきたかったのである。
 和本の一冊は、『雅俗漢語譯解 坤』という明治十一年刊の本(300円)なのだが、これも近デジで読めるようだ。編纂者は市川清流。たしか幕末の遣欧使節随行した人。
 『現代漢語詞典』の試用本(1965年?)も見かけた。